経費処理にまわす領収書、レシートの注意点

会社からの支出を経費として処理するために必要なのが領収書やレシートなどの証憑。経費の申請をする従業員の立場からは「とりあえず添付」と考えていらっしゃる方も多いですが、処理する立場からは中身を確認した上で経費になるかどうかを判断する必要があります。

目次

経費の証憑として認められるかを判断

経理部で経費として認められるかどうかの判断をする前に必要なのが証憑自体の信頼性の判断です。経費の支払いを受けたい従業員の中には、証憑ならどのようなものでも良いと考えて提出してしまう方もいます。

 
経理の知識がなく、悪気なくてそうされているケースがほとんどですが、中には悪質なものもありますから注意が必要です。早めに指摘すれば事態が深刻になるのを防げますし、会社にとっても不要な資金の流出を回避できるのでメリットがあります。
また、「経理部の目は厳しい」というイメージが、従業員の経費に対する意識を高めるので、経費申請する際には必要な証憑をしっかり集めて提出しようとしますし、支出の段階で経費で落とせるかどうかの判断を厳しくするようになります。この姿勢の変化は結果的に会社のお金を大切にすることにつながります。

 
経費の証憑自体の信頼性を揺るがすのは、まず、証票の偽造です。
細かいことですが、受け取った領収書やレシートなどの紙に注意してみて下さい。
取引先との会食をした際、同じ証憑を取引先と自社の両方で提出して経費としての支払いを受けるため、コピーを提出するなどの可能性が考えられます。課税所得の計算を誤らせることにもなりますので、証憑が原本かどうかを気にするようにしましょう。

 
もうひとつ、証憑の信頼性を揺るがすのは、記載内容の改竄です。手書きの領収書では、日付や金額などを書き換られる余地があるため、無理な記載や筆跡の混同などで不自然な箇所があれば要注意です。
1つの証憑だけで判断することは難しいですが、同じ提出者であれば複数回同じ方法を送り返すことが多いですから、事前に注意しておいて、提出の都度内容を確認します。改竄の可能性が固まったら証憑とともに内容説明をもとめるようにしましょう。
改竄は否定されますが、次の経費申請以降の牽制にはなりますからそれで十分です。

 
証憑を受け取ったら、内容を確認する前にまずは証憑自体の信頼性を確かめましょう。

 

 

証憑の内容を確かめる

証憑があれば経費になるわけではありません。経費として認められるかどうかの内容の確認が必要です。

 
経費として認められるかどうかの判断について細かい点が気になるかもしれませんが、まずは大きな判断基準として、「売上に貢献する支出かどうか」の視点をもっておいてもらいたいと思います。経費にもさまざまなルールがあって、何が重要かが分からなくなってしまうこともあるのですが、基本は売上に対する貢献の有無で判断しますから、そこを外さなければ大きな判断ミスはなくなりますので、まずはここを抑えます。

 
次に、証憑に矛盾がないかどうかの視点で内容を確認します。
怪しい証憑と考えられるのは次のようなケースです。

 
・但書きの内容に比べて異常な高額の請求になっている
・日付、店名がない
・店名が飲食店なのに、但書きが家電製品
・出張していない従業員が提出した、遠方で発行された領収書
・金額のキリのよい領収書(適当に作った領収書の可能性)

 
経験によって視点が磨かれることもありますが、ベースにあるのは、常識です。常識に照らして
「こんな使い方するかな?」
「自分だったら、この商品にこれだけのお金を使うことはないな」
「こんなところで食事するっておかしくないかな?」
など、自分の中にある常識との違和感がないかを大切にしながら中身を見てみて下さい。証憑を見て実際の行動をイメージできるようにすると判断もしやすくなります。

 
以前の記事でも説明しましたが、経費として認められる証憑には次の内容が記載されていることが不可欠です。

 
1.金額
2.支出の内容(飲食代、PCソフト代金など)
3.支払先の会社、お店の名前
4.日付

 
経費として認められるには最低、この4つの項目の記載は必要です。この点をクリアした上で、先述した内容の確認が必要になりますので、「形式的に満たすべき要件」と「内容の矛盾がないこと」の両方の視点が必要であることはおさえておいてください。

 

 

まとめ

経費処理に必要な証憑は、形式的な要件だけでなく、証憑自体の信頼性、さらに、内容に矛盾がないかどうかにまで気を配りましょう。
経理部の目の厳しさが従業員の意識を変えて、結果的に会社の資金を守る手段になります。
<おまけ>
Jリーグはシーズンオフを迎えて移籍情報が飛び交うようになってきました。
昇格降格によってメンバーを入れ替えるチームや、一気に世代交代を進めるチームもあり、新体制が決まるまで目が離せません。
J1ではベガルタ仙台が多くの選手を引き抜かれている状況があり、どのように穴埋めしていくのかに注目しています。
我らがファジアーノ岡山と愛媛FCはまだ動きはありませんが、ファジは手堅い補強、愛媛は大幅な入れ替わり、が恒例なので、その心づもりはしています。それぞれプレーオフ進出とJ2残留が目標になると思われるので、早くそれにふさわしい陣容を整えてもらいたいです。

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