税務調査にやってくる調査官のキャラクターは、人によってそれぞれです。来てみなければ分かりませんが、もし高圧的な調査官が担当になった場合でも、萎縮することなく堂々とした態度で接していれば問題ありません。
税務調査官も穏やかにならざるを得ない事情がある
税務調査には少なからず「怖い」という印象があると思います。
普段接点のない税務署から調査官がやってきて、会社の帳簿や書類をチェクするだけでも気分が良いものではありませんが、へたをすると税金の支払いが増えるかもしれないのですから、怖さもあって当然だと思います。
では、調査官が圧倒的に強い立場に立っているかと言えば、それも違います。
税務署から会社にやってきて税務調査を担当する人達は、私たちにとっては調査官ですが、彼らは公務員でもあります。
公務員の立場に立って考えてみると、仕事をする上で一番気にするのが、
与えられた仕事をキッチリこなすことです。
それができなければ、評価を落とすことになりますから、
与えられた仕事については、「失敗をしたくない」という気持ちを強く持っています。
では、調査官にとっての”与えられた仕事”が何かというと、税務調査の件数。
それぞれの調査官に、こなすべき税務調査の件数の割り当てがあり、
まずはそれをクリアすることが、仕事上の最初の目標になります。
その一方で、税務調査を完了させるにはそれなりに時間がかかります。
実際に調査に入るのは2〜3日間ですが、それで終わりではありません。
その後、上司と相談しながら最終的な結論を下すまでに、2〜3ヶ月はかかってしまうのです。
とすると、割り当てられた件数の税務調査をきちんとこなすためには、できるだけ早く税務調査を終わらせることがキモになります。
そのために必要になるのが、納税者の協力です。
税務調査の現場で納税者と対立し、欲しい資料が手に入らなかったり、お互いの見解に相違がある場合に、相手が意地になってなかなか折れないと、税務調査はどんどん長引いてしまいます。
もちろん、最終的には裁判や更正(税務署が税務調査の結果から税金の額を決めてしまうこと)を使って、決着をつけることになりますが、その手続もまた面倒なので、できればそこまで行かずに調査を終えたいのが本音です。
このような事情から、調査官には、「納税者の協力を得て、税務調査を早く終わらせたい」という気持ちがあるです。
もちろん、指摘すべき所は厳しく指摘してきますが、ムダに対立を煽るような高圧的な態度をとることはなく、むしろ、納税者の協力を得るために、穏やかに接する人の方が多いのです。
とは言っても、中にはそうでない人もいます。
高圧的な態度で萎縮させた方が、税務調査も早く進むと考えている人もいるからです。
もし、そのような人に当たった場合は、萎縮して遠慮してしまうのが一番行けません。
毅然とした態度で、自分の主張をつたえることが重要です。
高圧的な態度の調査官には、毅然として対応する
高圧的な態度に出てくる調査官には、毅然として対応することが重要です。
たとえば、自宅で税務調査を行っていて、事業とは全く関係の無い私物を勝手に見ようとしたとき。
「それは私的に利用しているものですので、調査対象外です。」
「許可を得ていないものを勝手にみるのは止めて下さい」
と、根拠とともにどうして欲しいかをしっかり伝えるようにします。
調査官の言うとおりにしないと、後から目を付けられたりしてマズイのではと考えるかもしれませんが、それは間違いです。
もし、調査官の調査をなにも言わないまま放置していると、
「調査官のやり方を認めている」と解釈されてしまい、
後から反論することができないからです。
税務調査の現場では、「それはおかしい」と思った時に、その場で伝えなければ、「OK」を出しているのと同じになってしまうのです。
もちろん、何の理由もなく調査官を批判したりするのはダメです。
それではただの調査妨害になりますから、正当な主張については受け入れて積極的に協力します。
ですが、調査官の調査方法に行きすぎがある場合は、
その場で根拠をもって反論し、調査官のやり方を糺すことは、
嫌な思いをしないためにも、必要の無い情報を与えて調査を長引かせないためにも必要なことです。
まとめ
高圧的な態度の調査官が担当になった場合は、萎縮せずに毅然とした態度で対応しましょう。調査に行きすぎがあるときは、その場で根拠と共に反論して、そのようなやり方を止めるように要求することが重要です。
税務調査サービスのご案内
タカジムでは、税務調査に対応するサービスを提供しています。
・税務調査に不安を感じる
・余計な税金や罰金をとられたくない
・税務調査にとられる時間や作業の負担を軽減したい
といった方はご検討下さい。
詳細は、こちらです。