経費処理する請求書に必要な要件 金額、日付、取引先、請求内容の記述があることを確認しましょう

会社の取引に欠かせない請求書。支払いをお願いするときには自社で発行し、支払いを依頼されるときには請求書を受け取ります。受け取った請求書は、それを根拠にして支払いを行い、会計上・税務上の経費として記録します。ですが、請求書があれば全てを経費にして良いわけではありません。一定の要件を満たしているものだけが経費として認められることになります。

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税務上の経費 要件を明確にして社内の誰もが判断できるように

会計でも税務でもそうですが、日常よくある取引について迷われることはないのに、新しい取引や、判断が伴う案件について難しいと感じられることが多いようです。確かに高度な判断が必要な場合は専門家の助言を仰ぐことも有効ですが、常に判断を委ねて結果だけを受け入れるのは賢明ではありません。人に委ねるのは、判断基準が不明確で自分の判断に不安があるからですから、簡単でいいのでルールを知っておきましょう。ルールが分かれば安心して自分で判断できますし、人に依頼する時間やコストも削減できて効率的です。

 

経費については次の4つのポイントがクリアできている請求書を根拠にして記録していきます。請求書は取引先から届いたものを当然に支払って経費として記録していると思います。ですが、それができるのは、次に挙げる条件を満たしているからなのです。もし、余り意識されていないようでしたら一度会社に届いた請求書をしっかり見てみて下さい。
なお、このポイントは支払いの後に受け取る領収書を経費にするかどうかの判断でも同様にあてはまります。

 

金額

これがなければ始まりませんし、これがなければ請求書とは言えません。

Buil
(請求書のサンプル。名称、金額等は架空のものです)
 

めったにありませんが、以前経理の仕事をしていたとき、システムのミスで金額が空欄になった請求書が送付されてきたことがあります。
このようなケースは先方も気づいていないので、早急に問い合わせをして正当な請求なら請求書の再発行を依頼して支払いに回し、該当するものがなければその旨を伝えて、支払いの義務がないことを双方で確認します。
金額がないことを理由にそのままにしていては、相手は資金繰りに影響が出ますし、支払う側も支払いの遅れや請求書が宙に浮いた状態になって処理に困りますので、早急に内容を確認する必要があります。

 

日付

いつ発生した経費なのかを明らかにするために日付が必要です。

Buil のコピー
 
会計では、”いつの時点で経費になったのか”を非常に気にします。というのも、会社はずっと続いていくことを前提にルールを作っていますので、無理に期間を区切って業績(=利益=売上ー経費)を計算しているのです。ですので、どの期間の経費として記録するかによって利益が変化しますから、経費が発生した事実に基づいて記録する必要があり、その根拠として請求書の日付が欠かせないのです。

 

請求元

請求書の発行者も必要です。

Buil のコピー 2
 

実態のない経費ではないことを証明するために、請求元が明示されている必要があります。これがないと請求元に実態がないと判断されて架空経費を疑われても仕方ありません。金額の多寡によらず正式な請求書がなければ支払えない旨を伝えておけば、請求元が記載された請求書を送ってくれるでしょう。

 

請求内容

請求内容も必須です。

Buil のコピー 3
 

請求内容と言ってもいい加減なものではいけません。会社の売上に関わる支払いと認められる内容であること。また、請求金額にふさわしい内容であることが分かるように記載されている必要があります。

 
先ほども触れましたが、会計の一つの目的は会計期間の業績(=利益=売上ー経費)を計算することです。業績は「売上ー経費」で計算されますが、なぜこの式が成り立つかというと、経費は売上を上げるための元手になっているという関係、つまり、「この経費を支払うことによって、この期間の売上が上がった」という関係を想定しているからなのです。

 

この関係からすると、経費として記録できるのは、売上に役立ったと認められる経費に限られることが分かります。ですが、そのことを証明することは実は非常に難しい。そこで、一つの根拠として、請求書の請求内容から、その会社の売上を上げるための経費であるかどうかを判断するのです。

 
もし、請求書の内容に”衣類”などと書かれている場合、どう思うでしょうか。出版社のファッション誌編集部宛てなら、経費として認められるでしょうし、ソフトウェア開発の会社なら経費にするのは無理があります。

 

また、請求金額が妥当かどうかを判断する場合にも、請求内容の記載を確認します。たとえば、ソフトウェアの請求などで「フルパッケージ 1」など不明瞭な記載しかないと、「何かごまかしているのではないか?」と疑われかねません。余計な疑いをかけられないようにするためにも、明瞭な請求内容の記載が必要です。

 

 

まとめ

普段当然に扱っている請求書ですが、記載内容にはそれぞれ意味があります。会計や税務面での意味が分かっていると、不当な請求書や領収書に対する感覚が鋭敏になって不正や誤りを防げるようになります。
<おまけ>
かつて、おしゃれなイメージで売り出していた清竜人さんがアイドルユニット”清竜人25”をプロデュースしています。
最初は「軽い遊びでやっているのか?」と思っていましたが、曲のクオリティが高くて驚きました。アイドルはフェイクで本気で良質な音楽を生み出しています。
youtubeでステージも見ましたが、熱くて激しくて良いです。フェスやライブで出演すれば間違いなくが盛り上がるので楽しみです。

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