会社を継続して成長させて行くためには、安定した財務状況を維持することが不可欠です。財務状況を安定させて、さらに強化する方法は「利益を出す」以外にありません。
会社の財務状況は、「今あるお金」と「将来入ってくるお金」の量で決まる
「財務状況」と言われると、難しいもののように感じますが、実態はそうでもありません。
財務状況が記載される資料は「貸借対照表」。
(出典:「トヨタ自動車 有価証券報告書」 単体の貸借対照表です)
これ、細かく見ていくと分かりづらいですが、大まかに言うと、
「資産」と「負債」の2つの要素で構成されています。
そして、財務状況が良い、あるいは、悪いというのは、
「資産」と「負債」の差が大きいか、小さいかで判断します。
これも、「資産」と「負債」の意味がわかれば、よく理解できます。
「資産」と「負債」は、
このように説明できますから、「資産」と「負債」の差は、
会社に「今あるお金」と「将来残るお金」の合計と考えることができて、
「財務状況が良い、悪い」というのは、現在と将来の会社のお金が多いか少ないかを意味していると言うことです。
とすれば、会社の財務状況を改善して、さらに強固なものにしていくためには、現在と将来の会社のお金を増やすことを目指すことになります。
会社のお金を増やす=「利益」を出す
では、「現在と将来の会社のお金を増やす」ためにどうするかですが、利益を出す以外にありません。
このことは、「現在と将来の会社のお金」=「『資産』と『負債』の差」が何でできているかを見てみると分かります。
最初に出てきた貸借対照表を、もう一度見てみましょう。
細かいところは置いておいて、大きく見ていきます。
(出典:「トヨタ自動車 有価証券報告書」 単体の純資産の部です)
貸借対照表上では、「資産」と「負債」の差のことを、「純資産」と言いますが、その「純資産」として記載されている内容を見てみると、
「株主からの出資」と「会社が生み出した利益」の2つで、大部分が占められていることが分かります。
財務状況をよくするためには、この2つのうちどちらかを増やす必要がありますが、「株主からの出資」を増やすのは、簡単ではありません。
というのも、株主が「出資しよう」と考えるのは、会社が利益を出していて、今後株価が上がったり、配当を出してくれそうな時です。
いきなり「出資して下さい」ではダメで、まずは「利益」が先なのです。
とすると、会社が目指すべきは”利益を出す”こと。
財務状況を考える時、新株の発行や借入などを絡めた、難しい資本政策の話を思い浮かべるかもしれませんが、
どんな手段で調達してきたお金であるにせよ、最終的には”利益を出すこと”で獲得したお金を増やさなければ、実質的な財務状況の改善にはつながりません。
「利益」は、会社の業績を表すだけでなく、会社の財務状況にとっても重要な要素なのです。
まとめ
会社の財務状況を改善するには、「利益」を出すことが重要です。
どのような方法で資金調達するにせよ、「利益」を出すことで会社のお金を増やさなければ、財務状況は実質的に改善することにはならないからです。
おまけ
London Elektricity の「Phase Us」、Rudimental の「Lay It All On Me」。
どっちもカッコ良すぎ! 一発で好きになってしまった。
(完全に合成だけど、London Elektricityのバックは渋谷!)